MQL4 dll を Visual Studio 2022 で作成

MT4でも MQL4用の dll を使って様々な機能をライブラリ化したりすることが可能です
ただメタエディターではできないので、Visual Studio 2022 を使ってdllを作成してみます
（モジュール定義ファイル(.def)を作成しなくてもできます）

MQL4 dll

Visual Studio 2022, 17.6.5 ですがバージョンやインストール設定で画面が異なる場合もあります

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また、以前に Visual Studio 2017 を使用してdllを作成したものはこちらにあります
　

MQL4 dll を作成 (Visual Studio 2017編)

MT4でも Visual Studio を使ってMQL4用のdllを作成できます。ただ、MQL4がC言語的なのでいくつか気を配る必要があり...

目次
1. 新規プロジェクト
2. コードの記述
3. プロパティ設定
4. ソリューションのビルド
5. dll の確認

新規プロジェクト

スタートページから、新しいプロジェクトを作成します。
　

　
検索窓に dll と入力して、「ダイナミックリンクライブラリ(DLL)」を選択して
「次へ」をクリック

メニューの「ファイル」「新規作成」「プロジェクト」からも入れます

新しいプロジェクトの構成：

プロジェクト名：例として Test_dll
場所：適宜選んだロケーション
「ソリューションとプロジェクト…」はチェックを入れておきます

これで「作成」をクリック

プロジェクトが作成されました

コードの記述

MQL4とDLLを以下のようにシンプルに作ります

MQL4: TestPlusDll.mq4
aとbの引数を入れ外部関数 Plus をコール

int Plus(int a, int b);

1	int Plus(int a, int b);

DLL: Test_dll.dll
aとbを加算した合計を返す

int Plus(int a, int b){
    return(a + b);
}

int Plus(int a, int b){

return(a + b);

}

dllmain.cppの最後尾に以下のようにして追加します

__declspec(dllexport) int Plus(int a, int b) { 
    return(a + b); 
}

__declspec(dllexport) int Plus(int a, int b) {

return(a + b);

}

__declspec(dllexport) __declspec(dllexport)を使うと、データ、関数、クラス、クラスのメンバー関数を DLL からエクスポートできます。また、オブジェクトファイルにエクスポートディレクティブが追加されるので、.def ファイルを使用する必要がなくなります
__declspec(dllexport) を使った DLL からのエクスポート

dllmain.cpp

// dllmain.cpp : DLL アプリケーションのエントリ ポイントを定義します。
#include "pch.h"

BOOL APIENTRY DllMain( HMODULE hModule,
                       DWORD  ul_reason_for_call,
                       LPVOID lpReserved
                     )
{
    switch (ul_reason_for_call)
    {
    case DLL_PROCESS_ATTACH:
    case DLL_THREAD_ATTACH:
    case DLL_THREAD_DETACH:
    case DLL_PROCESS_DETACH:
        break;
    }
    return TRUE;
}

__declspec(dllexport) int Plus(int a, int b) {
    return(a + b);
}

// dllmain.cpp : DLL アプリケーションのエントリポイントを定義します。

#include "pch.h"

BOOL APIENTRY DllMain( HMODULE hModule,

DWORD ul_reason_for_call,

LPVOID lpReserved

)

{

switch (ul_reason_for_call)

{

case DLL_PROCESS_ATTACH:

case DLL_THREAD_ATTACH:

case DLL_THREAD_DETACH:

case DLL_PROCESS_DETACH:

break;

}

return TRUE;

}

__declspec(dllexport) int Plus(int a, int b) {

return(a + b);

}

プロパティ設定

メニューの「プロジェクト」「プロパティ」を選び

プロパティページを以下のように設定

呼び出し規約
- __stdcall(/Gz)
コンパイル言語の選択
- Cコードとしてコンパイル(/TC)

「コード生成」から

ランタイムライブラリ
- マルチスレッド(/MT)

構成とプラットフォームを以下のように設定

構成：すべての構成
プラットフォーム：すべてのプラットフォーム

ソリューションのビルド

「Release」「x86」を設定

「ビルド」「ソリューションのビルド」からビルドする

ビルドが終了

正常終了していれば、にReleaseフォルダ以下に Test_dll.dll が生成されています

dll の確認

MT4のデータフォルダを開き
..￥MQL4￥Libraries￥
以下にTest_dll.dll に配置します

mq4ファイルを例として以下のような簡単なコード記述してテストしてみます

TestPlusDll.mq4

//●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
// TestPlusDll
// v1.0
// - first release
//●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
#property strict
#import "Test_dll.dll"
	int Plus(int a, int b);
#import

int nowbar;

int OnInit()
{	
    nowbar = Bars;
    return(INIT_SUCCEEDED);
}

void OnDeinit(const int reason)
{
}

//●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
// OnTick()
//●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
void OnTick()
{ 
    // only 1 task on 1 bar
    if(nowbar == Bars){
	return;
    }
    else{
 	nowbar = Bars;
    }
    
    Print("1+2 =", Plus(1,2));
    Print("3+5 =", Plus(3,5));
}