自動売買、EAが儲かるか損するか、机上の議論を述べる記事がたくさんありますが
ここでは具体的に身銭を切った結果をお知らせします
以前に勉強もかねていくつか購入しました
数年が経過しどうなったのかその後の経緯を見て見たいと思います
自動売買 EA
尚、私はEAを否定する者ではありません
個人的にEAを作成したいというのがあり「購入者という立場」でどんなものか試してみようと考えたからです
結論から言うと6個のEAを購入して、現在も販売されているのは1個だけで、それもほぼ停止状態ではあります
私は概ね半年で購入金額、つまり元が取れたところで止めました
1. EA001(販売中止)
2. EA002(販売中止)
3. EA003
4. EA004(販売中止)
5. EA005(販売中止)
6. EA006(販売中止)
7. まとめ
8. 期待できそうなEA
EA001(販売中止)
購入者が1226人もいる人気EAでしたが、既に販売中止になっています。
こちらはデモ口座でのフォワードテストです。
フォワードテストは、EA作成後に実際のデモ口座でGogoJungleがテストしているわけで
開発者はそこに直接手をだせません
途中で成績が悪いので改善して出す場合はありますが
バックテストは、過去のデータでそのEAをテストしたもので、ロジックが正しく動いているという証明です
ただ、過去と同じ相場にならなければフォワードテストでは思ったようには動かないわけです
2018年12月18日からの運用ですが、最初の半年は利益が出ていましたが、その後はバージョンアップを繰り返しても思わしくない結果となっています。
このグラフの見方としては、縦軸は収益(円)で横軸が時間(日付)
このグラフは損益がマイナス20万円に下落したということです
開発者の 2006.01.03 – 2019.05.13までのバックテストではまあまあの成績となるはずでした
バックテストは、フォワードテストと同じように縦軸は収益(決済通貨単位、ここではUSDJPYなので円)
横軸は、トレード数になります
9000回以上のトレードの結果利益がバックテストでは27万円の収益ということです
振り返り
- このEAにはいくつかの評価記事があり、このシリーズの前のEAがそれなりにいい成績でした。
1200以上の購入となった理由もそれら記事での注目度が上がったからだと思います。 - ただ第三者による評価記事といっても、その時点ではバックテストでしか評価していないのが問題だったのでしょう
因みにその記事は今はリンクエラーで見当たりません - 個人的には、2019年1月に購入してしばらく使っていましたが購入金額を稼いだところで利益の伸びが悪くなり、7月には停止しました。
EA002
これはいわゆるナンピン・マーチン系のEAです。こちらも1500以上購入されています。
ただ、毎日トレードして利益が少しずつ増えていくので気持ちがいいEAではあり、そういう意味でナンピン・マーチンは麻薬的です。
3年半程のフォワードテストの結果
ピークで470万円の利益になっていましたが、その後は下落の一途で100万円以下に落ち込んでいます。
(販売中止になりました)
こちらは開発者提供のバックテストですが、2017年の1年間だけしかありません。
他の購入者だと思いますがバックテスト結果が載っていました(公式ページ)
このテストでは証拠金を5000万円でやっていました。最大ドローダウンは4000万円です
振り返り
- このフォワードテストでは、ほとんど利益になっておらず、3年間利益が出ていたとしてもある時からまったく儲けられないEAがあるということです。相場が変わったということかあるいは数年すればまた盛り返すのか
- そもそも証拠金100万円ではバックテストも通らなかったのですが、確かに数千万の証拠金にしないとテストできないEAだと気がつきました。EAをバックテストするには購入しないと確認できないのが難点。バックテストを信用しすぎても問題ですが最低限ちゃんとバックテストができていないものはリスクが高いということでしょうか
- しばらく使って利益が購入金以上になり止めましたが、コミュニティでは証拠金を少なく始めた人は口座を溶かしているようでした。
EA003
巷では有名な開発者さんのEAです。
こちらは時々販売を停止したりしていたようですがまた販売を再開
購入数も1147となっています。
運用3年を過ぎたころから利益が出なくなり損失が先行するようになりました
時々購入停止にして購入者をしぼるのは意味があるのでしょうか
同じEAで同じタイミングで大量ロットで注文する人もいるのかもしれません
このバックテストは 2003.05.05 – 2020.08.05 の期間で、販売元が(開発者ではなく)有料のヒストリカルデータを使ったものだと思います。
振り返り
- このフォワードテストでは、3年間利益が出てその後2年間の損失が続いています
- 「結果が全て。言い訳なし」というレビューがありました。利益が出ている時期は賛美のレビューが多かったのでしたが…
- 個人的にはこのEAではあまり利益が出なかったので早々に撤退しました
EA004(販売中止)
こちらの作者さんはたくさんEAを作成しています。ナンピンマーチンなんですが比較的いい感じで使っていましたが、ナンピンマーチンの罠にはまってしまい破綻に至る前にやめました。
後で見たら販売停止になっていました。
こちらのフォワードテストのオレンジのラインは含み損益なので、含み損が最大40万円程度まで膨らんだということです
販売停止で2年間経過後に不思議と利益が出るようになっていフォワードテストは継続
利益が40万を超えています
2005.04.11 – 2019.01.11 の期間のバックテストです。フォワードテストのような損失は見受けられず
綺麗な右肩上がりとなっています
振り返り
- このEAは当初安定して利益が出ていたのでそのまま使用していたのですがあるところでナンピン・マーチンの罠にかかり含み益を抱えたままになり、途中でEAを止めて裁量トレードで元に戻るまでしばらくメンテすることになってしまいました(これが半年くらいかかった)
- やはりナンピン・マーチンを甘く見てはいけないということです
EA005(販売中止)
↑と同じ作者のEAですが、全くエントリーしないのでやめてしまいましたが、その後損失がかさんで販売中止になっています。
ただし、その後は安定して利益がでていてフォワードテストは継続しています
2005.04.08 – 2019.02.04のバックテストです
振り返り
- 「トレード頻度もかなり多いことから、 爆発的な資産増加をも狙えるEAに仕上がっているのではないかと考えます」という開発者のコメントがあったのですが、逆にフォワードテストからはある期間で爆発的に損失を膨らませてしまい、それがなければそれほど悪い結果にはなっていなかったのではと想像します
EA006(販売中止)
これはロジックが危なげだったので早々に元を取ったところでやめましたが、既に販売中止になっていました。
これは興味深いのですが、2020年3月のコロナでの影響をもろに受けて-100万なので破綻?
2005.01.11 – 2019.02.15のバックテストでしが指数関数的な伸び
振り返り
- カーブフィッティングでしょうか、最適化のやりすぎではないかと思います。安定して損失を重ね時々爆損するというバックテストとは真逆の結果
- 個人的には数回のトレードでたまたま利益になったところでやめましたが、そのまま運用していたら大変な事になっていたかもしれません
まとめ
購入した6つのEAは3年以上の期間で見ると継続して利益を出し続けているものはありませんでした
バックテストと多少のフォワードテストしか購入前には判断できないのですが、バックテストをあまり信用できなということでしょうか
もっともバックテストがおかしい場合は論外かもしれません
結局のところフォワードテストでの利益が長期間続くかどうかで判断するのが賢明かもしれません
また、開発者がパラメータのメンテナンスを頻繁に行っていると思われるものはフォワードテストが短くても期待できるかもしれません
期待できそうなEA
儲からないEAばかりで暗くなりそうですが、こちらのIam Clown FX(赤)、比較的安定しています。
なによりロジックがRSIを使ったシンプルなEA
こちらのEAも購入したのですが、時期がちょうど2020年末だったので半年間は我慢でした。その後、最近は盛り返してきていい感じになりました。
こちら⇩のグラフはEAがどの程度購入者が使っているかを表しています
Iam Clown FX(赤)は公開後7年半で稼働率が36%と数千以上のEAの中でも比較的優良なEAと判断できそうです