カナダドルと原油の相関性

カナダドルは資源国通貨と言われリスクオンで買われる通貨として認識されています。
それはカナダドルが原油と相関性があるからでしょう。

カナダドルと原油

 
景気が上向きの時は物資の運搬、人の移動でガソリンなどが消費され原油価格が上がることにつながりますが、カナダドルはサウジアラビアに次ぐ世界第4位の原油産出国です。

単純に原油価格が上がるとカナダが儲かる的な発想で、例えばUSDCADとWTI原油を TradingView で比較してみると

USDCAD vs WTI by TradingView

このチャートはUSDとWTI原油の週足を2000年から2020年の20年間の比較になりますが、
逆相関という感じがします。

これはUSD/CADなのでCADだけを見るにはTradingViewの機能を使って反転させれば簡単に分かります。
つまり原油は WTI/USD なので CAD/USD というチャートで比較すればいいということです。
 

 

相関性

 
原油価格としてはアメリカのWTI原油が価格に大きな影響を与えていますが、実は生産量的にはそれほど多くはありません。

世界で産出される原油の1~2%程度です。ところがその先物はその100倍程度の取引がされているためWTI原油先物価格が他の原油価格に影響を与えていて代表的な価格として認識されています。

投機的に動きやすいわけですが、それによりガソリン価格が増えたり減ったりして個人に直接影響が出てきます。

WTI原油は米ドルベースなのでカナダドルも 1/USDCAD としてCADUSDに変換して比較してみます。

1/USDCAD vs WTI by TradingView

こうやってみると相関性があることをなんとなく感じますね。相関性なのである時期に同じように上昇傾向と下降傾向がある、あるいは時間差でそれが発生するという見立てです

  • 2008年のリーマンショックで経済が低迷
  • 2015年のチャイナショック
  • 2020年の新型コロナウィルスショック(ここでは進行形です)

TradingViewで各指標や通貨ペアを比較するにはこちらを参照してください

https://fx-ai-trading.com/fx/usd-pompare.html

 

シェールオイル

 
2018年、アメリカのシェールオイル増産により世界最大の産油国となったため、アメリカは石油輸入国から輸出国に転じ、それまでアメリカに石油を輸出していたカナダが影響を受けました。

そのため今までのように原油下落=カナダドル下落あるいはその逆が起こりにくいのかもしれません。

これは2014年以降の日足での比較ですが、2018年以外はそれなりに相関性があるようにも見えます。

カナダでもオイルサンドという粘性の高い鉱物油分を含む砂岩から原油を取り出す方法がありシェールオイルはこれに類するものになります。ただ採掘コストがかかるため原油価格が下がると採算が合わないので短命に終わりそうです。

またシェールオイルも同じくコストがかかり、技術革新でコストが下がってきてはいるのですが、実は埋蔵量が少ないため短命で終わるなどの見方もあります。

そして、そもそも自動車が石油を使わなくなると原油が注目されることもなくなるかもしれません。

原油の取引:

いざ原油の取引をしようとしても、現物の場合貯蔵タンクが必要です真面目なはなし
CFDでやるのが簡単ですね、XMのCFDはその点手軽にFXと同じようにできます。

 
 
References:
オイルサンド – Wikipedia
シェールオイル – Wikipedia




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