ダウ理論で見極めるトレンド転換

ダウ理論ではトレンドの定義として「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」とありますが、明確な転換シグナルとは何でしょう?というテーマです

明確な転換シグナル

 
ダウ理論では、高値・安値 が繰り返して上昇に向かう
あるいは下降していくということでトレンドが継続しているとされています

トレンド転換は単純に言えば、高値・安値の切り上げから、
高値・安値の切下げに変わるがトレンド転換です

押し安値戻り高値を基準にしてトレンド転換を確認できます
以下はノンフェイラースイングの説明です

下降へのトレンド転換:
「押し安値」を下回って、上昇トレンドが崩れ
その後の安値・高値でその安値を超えて下降となりトレンドが形成される
このA地点で明確なトレンド転換がおきた

上昇へのトレンド転換:
「戻り高値」を上回って、下降トレンドが崩れ
その後の高値・安値でその高値を超えた上昇のトレンドが
発生した、B地点が明確なトレンド転換

教科書的な説明ですが、現実はこのように簡単にはいかないケースが多々あります
 

 

トレンド転換を捉えにくいケース

 
高値・安値が分かりにくい:

例えば、このようなケースで、高値ピーク以前の 高値・安値 がダラダラ続いていて判定できない

これは4時間足なので、1時間足の下位足で見てみてみると
ZigZagのDepthをデフォルトの12にして高値・安値を確認
「押し安値」は早い段階で現れてはいます

ただ、この1時間足の高値・安値を4時間足で使うには無理がありそうです
1時間足としてのトレードに切り替えることになりトレード方針が変わってきます

明確なシグナルは遅い:
押し安値・戻り高値を越えるような明確なシグナルを待っていると
トレードチャンスを逃してしまうことがあります
また、トレンドが上昇でもない、下降でもないという空白期間が長くなります

 

フェイラー・スイング

 
Failure Swing は、ダウ理論の明確なシグナル以前にトレンド転換になったとする考え方です

下の図でCの高値がAを超えられずに、高値失敗した状態でBの安値以下に下降するポイント S① をトレンド転換と判断

上昇トレンドが崩壊・失敗しているのでトレンド転換とするわけで
押し安値以前に、安値・高値の下降トレンドが始まったと見る考え方です


押し安値が遠い、あるいははっきりしない場合はこのフェイラー・スイングを使うとうまくいく場合が多いかもしれません

 

ノンフェイラー・スイング

 
Non-failure Swing は、より明確なシグナルとして押し安値(戻り高値)を超えてトレンドが確定した S③ のポイントがトレンド転換と判断していました
S②
が既に押し安値を割っているのでトレンド転換と判断するケースです
これは否定される場合もありますが、トレンド転換の初動をとらえられる可能性はあります

現実的に、S③を待っていては遅いので、Cを見た後で何らかのチャートパターンを捉えて売りエントリーを試みることが多いとは思います

Ref: The failure swing pattern

ダウ理論を用いた過去検証の例です

 

日足のボリンジャーバンドをベースとして、4時間足でのトレンド転換をみてエントリーする手法を Forex Tester 5 を使って過...

 




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