ボリンジャーバンドの2σブレイク

Bollinger Bands(ボリンジャーバンド)は、テクニカル分析では人気のインジケータで
2σブレイク戦略とは通常の変動範囲から標準偏差の2倍以上離れた価格の変動を捉えて
その順方向にトレンドフォローする手法です

手法の過去検証にはTradeTrainerを使っています

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ボリンジャーバンドの2σブレイク

 
ボリンジャーバンドの2σブレイクで利益が出せるとおっしゃる記事がたくさんあるのですが
本当にそうでしょうか、むしろ使えない手法と思った人も少なからずいるのでは

論より証拠ということで過去検証をしてみたいと思います
以下そういうマインドでの内容となります

ボリンジャーバンドでチャートを見ると、

  • スクイーズ
    • 値幅がそれまでより狭くなる
  • エキスパンション
    • 一気に拡大してトレンド局面
  • バンドウォーク
    • トレンド局面の継続
  • ポージ
    • トレンドの終結

これを繰り返しているということです
このスクイーズからエキスパンションからのトレンドに乗るのがこの戦略です

具体的には±2σを終値実体で超えたことでブレイクしたと判断してエントリーします
この手法で過去検証をTradeTrainerを使ってやってみました

尚、これは日足でのボリンジャーバンドの逆行をとらえる手法とは逆になります
 

日足・4時間足のトレンド転換をダウ理論を基本にして、ボリンジャーバンドとストキャスティクスを利用して利益を得る手法を検証してみます 尚...

 
短い時間足ではトレンドフォローがわかりやすいかもしれません
 

 

トレード方法

 
検証条件:
2021.01~2021.10
USDJPYの4時間足

トレードルール:

  • スクイーズから±2σを終値実体で超えたらエントリー
  • 損切りをセンターライン(某経験者の意見を採用)
  • 利確をリスクリワードの1:1と1:1.5の2エントリー
  • 1本目(#1)が利確したら2本目(#2)は建値上に変更しポージと判断したところで決済

検証例:
2021.01.07 12:00
スクイーズから+2σを超えたのでエントリー

買いエントリー
損切りはルール通りにセンターライン

TradeTrainerの「リスクリワード」の「up」「dpwn」で1:1に設定すると
自動的にTPが設定される

さらに追加で1:1.5の買い注文も入れる
Trade Trainerでは分割決済ができないので最初から2エントリーしておきます

これで進めていくと、#1が利確

#2を修正するためにオペレーション設定の「トレンド」から注文番号「2」の「変更」をクリック

エントリー価格よりも上に損切りを設定して、SLを建値上とします

しばらくすると+1σを割ってきたのでトレンドが終わったと判断して決済

結果として以下のようになりました
#1: 57.0 pips
#2: 59.0 pips
このあたりは裁量になるので、新しくルールを作ることも可能です

 

検証結果

 
過去検証ヶ月はエントリー回数24(48回)となりました

これをTradeTrainerの検証用エクセルに展開します

  • 総トレード:48回
    • 1回あたり2つのエントリーなので24回とすると
      1月当たり2.4回で、約2週間に1回のチャンスとなり
      これだけでは安定的な利益は難しそう
      時間軸を短くするなど
  • 総獲得pips:213pips
    • エントリーを0.1Lot、1万通貨では21,300円の利益です
      1ロットとしても21万の利益なのでもう少し改善したいところです
  • 勝率:54.1%
    • もう少し勝率が高い方が精神的にはいい
  • プロフィットファクター:1.17
    • PFは1.5は欲しいところ
  • リスクリワード:0.99
    • 1.0いかないで勝率が低いのは要改善

概してよくある手法の説明で、ある特別なパターンではうまくいっているが
実際に使って「安定的な」「利益」とはいえない使えない手法と言われてしまう

また、まったく使えないわけでもなさそうなので色々検討すればなんとか物になる可能性もあるかもしれない

 

検討事項

 
やりながら、こういうルールを追加しようかといろいろ思うところはあります
それが過去検証のいいところかもしれません
検討すべき点として、

  • スクイーズをどの程度を良しとするか
    基本的には水平な狭いレンジが理想だけれどもそうでないときもある
    緩い下降からの上昇に向かうブレイクもある
  • だましをどう回避するか
    終値で2σを超えた後で逆行して、さらにその方向でブレイクしてトレンドとなっている
  • 損切りをセンターラインにしたのは適切かどうか
  • リスクリワードを1:1と1:1.5の検証
  • バンドウォークからポージに入って決済のルールを決める
  • エントリー回数を増やせる時間軸、下位時間足の検討

これらの課題をもって、過去検証をしていくとさらにルールを厳選でき
チャートを見る目も上がるのではないでしょうか

関連記事:

過去検証にはTrade Trainerを使っていますが
過去データが簡単に扱えるので使いやすいです

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Trade Trainer




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