仲値トレードで利益が出せるのか


早朝に米ドル円を買って仲値直前で売ると儲かるとその道の諸先輩からその昔に聞いたことがあります。実際どうなんでしょうか?EAを作って検証してみました。




東京仲値

 
仲値はその日の基準レートのことで、銀行などの金融機関が午前9時55分のレートを元に銀行が午前10時に窓口に公示するレートのことで、TTSとTTBの平均値になります。

まあこの辺りは他に細かく説明されています。トレーダー的に興味があるポイントは、

  • 9:55にUSDJPYが高くなる
  • 上げた圧力がなくなった9:55後は下落する

ということです。
実際のチャートで見て見ると、確かに9:55を頂点にUSDJPYが上昇して下落している様子がわかります。(2020/7/21, USDJPY)

この前後30分で合わせて10pipsほどの利益が見込めるのが分かります。

先日ある業者から「仲値トレード」という名目でメールが送られてきましたが、それ自体はそれほどでもないのですが、それなりに検証されていたのでちょっと興味をもち簡単なEAで実証実験をしてみました。
 

 

9:30買、10:00決済

 
レポートによると、2019年6月3日~2020年7月10日の最近の1年間でASK(買)始値とBID(売)終値を比較検証したようです。
9時30分に買い(新規) 10時00分に決済

営業日数 始値>終値 始値=終値 始値<終値
289日 141日 2日 146日

具体的にトレードした場合の収益

始値と終値の
差の合計
始値と終値の
差の平均
1万通貨で
取引した際の損益
利食い金額
の平均
損切り金額
の平均
140.9pips 0.4pips ¥14,090 ¥640 ¥-560

 
勝率的には141/289つまり48.8%で負け越し、
1年で平均0.4pipsということはほぼ勝てないということでしょうか、スプレッドがあるのと実際のエントリータイミングの遅れがあります。

またスプレッドはこの間は比較的変動する特殊な時間帯だと思います。

 

10:00売、10:30決済

 
今度は上がったUSDJPYが下落するタイミングを狙ってみます。つまり10時00分に売り(新規) 10時30分に決済です。
2019年6月3日~2020年7月10日

営業日数 始値>終値 始値=終値 始値<終値
289日 158日 2日 129日

具体的にトレードした場合の収益

始値と終値の
差の合計
始値と終値の
差の平均
1万通貨で
取引した際の損益
利食い金額
の平均
損切り金額
の平均
325.1pips 1.1pips ¥32,510 ¥610 ¥-500

今回は多少勝率も上がり利益になってはいますが、1回あたり100円ほどの利益です。

もちろんレバレッジを上げて10万、100万通貨でエントリーすることもできるでしょう
また、スプレッドもここから引かないといけません。

ちなみに、こちらの業者さんはUSDJPYスプレッドが0.3銭なので儲けられるのかもしれません (マネーパートナーズ

 

EA自動売買での検証

 
自動売買を設定して検証してみましょう。

MQL4で9:30に買いエントリーを行い、10:00に売りで決済するEAを作成
また時間を10:00売りで10:30決済に変更してバックテストを実施
ヒストリカルデータはAlpari UKのUSDJPYのを使用しています。

* 9:30買、10:00決済 *


 
スプレッドを0にするのがバックテストではできなかったので 0.3pips(3Points) でやってみました。

総取引 勝率 1万通貨で
取引した際の損益
利食い金額
の平均
損切り金額
の平均
286 51.05% ¥-10,360 ¥601 ¥-701

初めはほぼイーブンな取引でした。
#197辺り(3月上旬)で急落していますが、これは新型コロナの影響で市場が不安定になりボラティリティが上がったためです。
 


* 10:00売、10:30決済 *

総取引 勝率 1万通貨で
取引した際の損益
利食い金額
の平均
損切り金額
の平均
286 54.55% ¥16,110 ¥526 ¥-507

こちらも同様で、勝ったり負けたりで多少の利が乗っていたところで、新型コロナの影響でこちらは上昇傾向になったようです。

 

まとめ

 
仲値に向けての買いとそこからの売りで自動売買では簡単ではないようです。
ただし、多少の改良ができる余地があります。

  • ピークは細かくは10時ではなく9時55分
  • 9時55分からの売りは30分に限定しない方法もある
  • ゴトー日を考慮すると結果が変わるのではないか
  • 日本の祝日祭日を除外する

これらを考慮してEAを作ることが可能かもしれません。
 

2015/07/12 ~2020/07/11 の5年間で行ってみたところこのような結果でした。
9:30買い、9:55売り

総取引 勝率 1万通貨で
取引した際の損益
利食い金額
の平均
損切り金額
の平均
1290 52.64% ¥42,840 ¥595 ¥-590

9:55からの売り

総取引 勝率 1万通貨で
取引した際の損益
利食い金額
の平均
損切り金額
の平均
1290 53.95% ¥110,360 ¥738 ¥-678

これで見ると2016年,2017年あたりはこの手法が効果的だったのかもしれません。また、この結果はあくまでスプレッド0.3pipsという好条件ですからこれが1pipを越えるとほぼ利益がなくなります。


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