FXで朝起きたらポジションが損切されたという人は多くないでしょうか
これが悪名高い ストップ狩り と怒る前に、
早朝はスプレッドが拡大することを知っていれば対処できたことです
実際のスプレッドの拡大はどの程度でその理由について考察してみました
スプレッドの拡大
実は恥ずかしながらFXを始めたころはそうとは知らずに
朝方にエントリーしていたことがあります
当時はスイングだったのでスプレッドはほとんど気にしていなかったのと
なにより、朝の出かける前の時間は限られているので仕方ない事ではあります
早朝のスプレッドの拡大がどの程度なのか、その理由や、具体的に何時からどの程度の期間なのか調べてみましょう
早朝スプレッド拡大
スプレッドはMT4時間の0:00から約1時間程度のメンテナンス時間に
大きく広がります
これはFX業者によってバラバラですが、平常時よりはとても大きく拡大しています
こちらはGogoJungleで常時計測している、国内FX業者4つの1日のスプレッドの変遷です
- 早朝(7:00~8:00、夏時間では6:00~7:00)の1時間の間に10pips程度のスプレッド拡大が確認できる
- 4社とも多少差があるとしてもスプレッドの拡大という意味では同じ
1週間のスプレッド遷移
週単位で見ると、概ね朝方のスプレッド拡大以外はあまり大きくは変動しないのがわかりますまた曜日や業者によって多少の差があるのもわかります
もちろん、何か経済指標などインパクトのある事象でこれは拡大することもあります
MT4での計測
実際にインジケータを利用してMT4で計測してみました
これを使用して、早朝のメンテナンス時間でのスプレッド拡大を確認してみます
また国内FX業者と海外FX業者はスプレッドが大きく異なるので、代表的な両社を比較してみました
楽天FX
こちらの国内業者はUSDJPYでのスプレッドは
通常 0.5pips 程度です
2023.11.21 00:00 ~ 01:00(MT4時間)
最大スプレッド:10.69 pips
XMTrading
XMは海外FX業者として人気ですが、USDJPYのスプレッドは
通常 1.5pips 程度 です
2023.11.21 00:00 ~ 01:00(MT4時間)
最大スプレッド:11.62 pips
TDS (Dukascopy)
これは有料のヒストリカルデータを使って同じ日の時間での
Dukascopyのスプレッドを確認してみました
スプレッドは、通常は 0.7pips程度
2023.11.21 00:00 ~ 01:00(MT4時間)
最大スプレッド:10.71 pips
(一応スプレッドは反映されているようです)
スプレッド拡大の理由
例えば、GogoJungleがスプレッドを計測してた外為ファインネストは
スプレッドを公開しています
通貨ペア | EUR/USD |
広告表示のスプレッド | 0.9pips |
スプレッド提示率 | 95.94% |
スプレッド最大値 | 10.4pips |
表示スプレッドが 広告表示と異なった要因等 |
日本時間早朝などの流動性が低い時間帯、ならびに 指標発表等の影響でカバー先のスプレッドが広がったため |
いわゆる、スプレッドが原則 0.9pips ということで
早朝はこの日は10.4pipsまで拡大したということです
またメンテナンス時間は以下のようになっているようです
■定期メンテナンス
【米国標準時】 火、水、木、金曜日の 午前6:58 ~ 午前7:05(7分間)
【米国夏時間】 火、水、木、金曜日の 午前5:58 ~ 午前6:05(7分間)
■週末メンテナンス
【米国標準時】 土曜日午前6:55 ~ 翌週月曜日午前7:05まで
【米国夏時間】 土曜日午前5:55 ~ 翌週月曜日午前6:05まで
FX業者としては朝の7分間だけですが、スプレッドの拡大は計測から
1時間程度継続しています
スプレッド拡大の要因として、
- 日本時間早朝などの流動性が低い時間帯
- 指標発表等の影響でカバー先のスプレッドが広がったため
確かに早朝は流動性が下がるとは思いますが、そうであるならば早朝の他の時間帯もある程度の影響があってもおかしくないと思われます
つまり、これが理由ならもっとゆったりした変動であってもおかしくない
また、カバー銀行のスプレッドが広がったとしても相対業者なので、実際にカバー銀行に発注するケースはごくわずかと思われます
カバー銀行のレートを参考にしているだけというのであれば
それはあり得るとは思います
最大の要因は、自身のメンテナンスではないでしょうか
とにかくメンテナンス時間中に急変があるとシステムとして対応できない場合もあるので
スプレッドを広くしてリスク回避していると考えられます
(あくまで業者のリスクを回避するだけ)
早朝は夏時間でずれる
これはMT4時間がニューヨークの17:00で日足の終値を決め、
そこから次の日が始まる都合です
いわゆる GMT+2/+3 です
外為ファインネストにもあるように
【米国標準時】午前7:00 前後から1時間程度
【米国夏時間】 午前6:00 前後から1時間程度
スプレッド拡大を回避するためには
デイトレはこの早朝の時間帯以前に手仕舞いすることで回避しています
どうしても日をまたがないといけない状況では、
損切りラインは十分気を付けて引っかからないようにする必要があります
安易なタイトな損切りラインは禁物です