MT4/MT5 EAの自動売買を始める

自動売買(シストレ)や、AIを搭載したEAという言葉を最近よく見かけます。
本当に儲かるかどうかは別として、MT4/MT5でEAを使って自動売買をするにはどんな準備が必要なのか、実際に運用している経験も踏まえて紹介します。

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自動売買

 

ここで紹介するのは、MT4/MT5の口座でEAを入手し、自分で自動売買をするスタイルです。
FX業者が自社口座専用に用意している自動売買(用意されたストラテジーを選ぶタイプ)もあり、実際に使ったこともありますが、ロジックの中身や性能は業者まかせになりがちです。

また、「自動売買だから放っておけばお金になる」という発想で始めたい人には、これから説明する内容は向きません。
相場の判断は自分でもできるが時間がない、あるいは複数のロジックを組み合わせてリスクを分散したい、というトレーダー向けの内容です。

※2026年10月時点の情報に更新しています。
 

 

環境設定

 

環境の準備でつまずいて途中で断念する人も多いのですが、やることは大きく次の3つです。

  1. MT4/MT5を24時間稼働させる
    • VPSを使って常時稼働
  2. MT4/MT5の口座を開く
    • EAが推奨するFX業者の口座を開設
  3. EAを入手してMT4/MT5にインストールし、設定する
    • 開始前にバックテストを行い、ロット数・証拠金などを決める

MT4/MT5が使える国内のFX業者は限られています。またEAによって推奨する業者があるので、それに合わせて選びます。

注意したいのは、MT4用のEAはMT5では動かず、MT5用のEAもMT4では動かないことです。MT4とMT5はプログラム言語(MQL4/MQL5)が異なり、EAのファイルに互換性がありません。

項目 MT4 MT5
EAのファイル .ex4(ソースは .mq4) .ex5(ソースは .mq5)
プログラム言語 MQL4 MQL5
互換性 MT5では動かない MT4では動かない
バックテスト 1通貨ペア・シングルスレッド。ヒストリカルデータの準備が必要 マルチスレッド・複数通貨ペア
業者の実ティックでも検証可
国内業者の動き MT4の提供終了・新規停止傾向 新規提供・移行先の中心

国内でもMT4の提供をやめてMT5に移る業者が出ています。たとえばOANDA証券は2026年9月25日でMT4の新規注文を停止し、11月27日でMT4の提供を終了します。これから始めるなら、使いたいEAがMT5に対応しているか、口座を開く業者でMT4がいつまで使えるかを確認しておきましょう。

FXのインジケータを使いたい場合はMT4用は無料でかつ圧倒的にたくさんあります。 自動売買などはMT4ではEAという自動売買をコード(...

 

 

MT4/MT5の24時間稼働

 

FXは土日を除いて24時間取引できるので、EAも平日は24時間動かし続けることになります。予備のPCを常時稼働させる方法もありますが、スリープやWindows Updateによる再起動、停電や回線トラブルでEAが止まらないようにしなければいけません。
お試しなら手元のPCでもかまいませんが、本番ではVPSにしたほうが安心です。

VPSとはVirtual Private Server(仮想専用サーバー)のことで、MT4/MT5を動かすにはWindows Serverが使えるプランを選びます。

  • カゴヤのレンタルサーバー
    • KAGOYA CLOUD VPS。日額課金(月額の上限あり)なので、試してうまくいかなければすぐに止められます。リモートデスクトップ接続など、ある程度PCがわかっている人向けです。設定手順はこちら、
       
      FXの自動売買(MT4/MT5のEA)を24時間動かすためにWindowsのVPSサーバーを契約し、自分のPCからリモートデスクトップ接続す...
       
  • さくらのVPS for Windows Server
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  • ABLENETレンタルサーバー
    • MT4/MT5の常時稼働向けにも使われるWindows VPS。最大10日間の無料試用あり。2026年7月にWin1〜Win4のメモリが増量され、いちばん下のWin1でメモリ2GB(契約時特別価格は月額換算1,587円、更新後は2,208円)
  • ConoHa for Windows Server

    • GMOインターネットグループのWindows Server用VPS

費用は、メモリ2GBクラスで月額1,500〜2,500円程度が目安です(契約期間やキャンペーンによって変わります)。

メモリは、MT4/MT5を1つ動かすだけなら2GBでも足りますが、複数の口座やEAを同時に動かす場合、VPS上でバックテストもする場合は4GB以上あると安心です。なお、Windows ServerにはMicrosoft Defenderが標準で入っているので、別途ウイルス対策ソフトを入れなくても基本的な保護はされています。

VPSを使うときは、次の点も確認しておきましょう。

  • Windows Updateなどで再起動されたときにMT4/MT5が自動で起動するよう、スタートアップに登録しておく
  • 再起動後、ツールバーの「自動売買」ボタン(MT5では「アルゴリズム取引」)が有効になっているか確認する
  • 国内業者を使うなら、東京など国内にあるVPSを選ぶと業者のサーバーまでの遅延が小さくなる
 

EAの入手と選定

 

EAには有料のものと無料のものがあります。

無料のEAには、特定の業者の口座でしか使えない(口座開設が条件になっている)など、それなりの理由があることが多いです。中身を自分でテストできればまだいいのですが、そのまま使うのはおすすめしません。

国内で探すなら、EAの販売サイト GogoJungle(ゴゴジャン)がおすすめです。

GogoJungleでは、開発者が出しているバックテストに加えて、販売後の実際の成績(フォワードテスト)を公開しているので、両方を見比べてバックテストどおりの成績が出ているかを評価できます。最近はMT5用のEAも増えているので、使うプラットフォームに対応しているか(MT4版かMT5版か)も確認しましょう。

海外では、MetaQuotes公式のMQL5マーケット(MT4/MT5の画面から購入・レンタルできる)もありますが、説明の多くは英語です。

 

バックテスト

 

バックテストは、過去のチャートデータでEAを動かして成績を確かめることで、MT4/MT5ともに「ストラテジーテスター」で行います。

バックテストの成績が良くても、実際のトレードで稼げるとは限りません。ただ、バックテストで利益が出ないEAが、実際のトレードで利益になることはまずありません。また、ロット数と証拠金をいくらにするかを決める材料にもなります。

GogoJungleでは開発者のバックテスト結果も公開されているので、自分でテストする前に次の項目を確認しておくと選びやすくなります。

  • テスト期間:上昇・下落・レンジなど、いろいろな相場を含む長い期間で検証しているか。短い期間だけ成績が良いEAは要注意
  • プロフィットファクター(総利益÷総損失):1を超えれば利益。高すぎる場合は、過去データに合わせすぎた「カーブフィッティング」を疑う
  • 最大ドローダウン:資金がいちばん大きく減った幅。自分の証拠金でこの損失や含み損に耐えられるか
  • 取引回数:回数が少ないと、良い成績がたまたまの可能性がある
  • スプレッドの設定:実際に使う業者のスプレッドより狭い条件でテストしていないか

これを元に、どこまでが自分のトレードとして許容範囲かを考え、パラメータを変えて自分でもバックテストし、ロット数と証拠金を決めます。特にMT4では、ヒストリカルデータの準備が結果を左右するので、次の記事も参考にしてください。

 

デモテスト

 

EAが推奨する業者のデモ口座で、バックテストで検討したロット数と証拠金を使って動かしてみます。
デモテストは時間がかかるので、GogoJungleのフォワードテストの結果も参考にできます。

ここで、GogoJungleのフォワードテストではエントリーしているのに自分の口座ではエントリーしていない、あるいは違うレートでエントリーしているなど、結果が異なる場合は、その理由を確認しておくことも大切です。

使っている業者が違えばよくあることで、スプレッドの差や約定できなかった(スリッページ)などが原因です。また、変更したパラメータの設定が反映されていないこともあるので、ここでしっかり慣れておきましょう。

フォワードテストの収益グラフの例(2018/12/18〜2019/5/21)

青い線が確定した収益、オレンジの線がその日の最大含み損益を含めた値です。オレンジの線が大きく下に振れている日は、それだけ含み損を抱えていたことがわかります。この期間には2019年1月3日早朝のフラッシュクラッシュ(円や豪ドルが急変動)も含まれていますが、大きな損失にはなっていませんでした。

EAによっては、年末年始や週末など、相場が荒れやすいとわかっている時期はトレードしないものもあります。ただ、その前に損切りされてしまうこともあるので、自分で頃合いを見て稼働を止めることも考えておくとよいでしょう。

納得できる結果が出たら、実際の口座で少ないロットからトレードを開始します。

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